リバプールのすべて~裏方で支える人たち~何故リバプールはチャンピオンズリーグ・プレミアリーグで優勝できたのか。それは選手だけでなく監督・スタッフの力があってこそ。今明かされるリバプールの裏方

書籍

長年のリバプールが大好きで、去年は一人観戦予定するほど大好きなリバプールについて書かれた本「リバプールのすべて」についてです。

裏方で支える人たちというのは、私が本を読んで監督、選手だけでなく、こんな人たちがリバプールを支えているんだと知りました。

是非リバプールファンを始めとしたサッカーが好きな方たちに知ってほしくて紹介します。

クロップを支える副監督:ラインダース

もともとは戦術的ピリオダイゼーションを提唱したポルトのコーチであるフラーデに従事していた。

本書でラインダースは

監督はとにかく動き続けることを求めるが、私はそこまで動く必要があるとは思わない。サッカーは頭う使うスポーツであり、正しいポジションに適切なタイミングで着けるかが重要である。それは遅くても早くてもダメなんだ。

リバプールの助監督なので、最初はとにかく動き続ける、走り続けることを要求しているのかと思ったが全くの逆でした。さすが戦術的ピリオダイゼーションを学んだ監督だなと思いました。

戦術的ピリオダイゼーションについては、先日解説してみた過去記事を参照ください。

サッカーとは何のか?
サッカー好きなら耳にしたことがある戦術的ピリオダイゼーションを分かりやすく解説してみました。

クロップを戦術的に支えるラインダースについて、「ありがとう!」と思った話、彼の志向する戦術について、二つ紹介します。

①:アーノルドの抜擢

これを知った瞬間、リバプールの右サイドバックにデブライネを配置出来た(キャラガーの言葉を引用)のは、ラインダースのおかげなのか!!と感激しました。もう感謝してもしきれません!!!笑

ラインダースがアカデミーの統括をしており、アーノルドの広い視野や創造性、キックの質が抜群だったが、さらに別格だったのが「判断のスピード」とのこと。右これらのおかげで毎年10アシストもし、サラーなどに後方からのスルーパスやアリークロスを可能にしている。

今やロバートソンと並んで最高のSBコンビが実現しています。リバプールの試合を毎回見て思いますが、こんなシーンもう一生出会わないと思える光景を紹介します。

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何気ないフリーキックのシーンですが、ボールの前に立っているのはSBの二人。世界中見渡しても直接ゴールが狙えるシーンで両SBが立つチームは一生出会えないんじゃないかと思って、僕の隠れた楽しみです。

あと余談ですがアーノルドはマンUにも行く可能性があったそうですが、行きませんでした。その理由は

母親が高速道路を運転したがらなかったから

お母さんありがとう!!まあまた叫びました!笑

ラインダースの紹介なのにアーノルドに脱線してしまいましたが、彼のおかげでアーノルドはリバプールに欠かせない選手になっています。戦術的な思考のみならず、選手を見る目がある優秀すぎる助監督ですね。

②:オーガナイズド・カオス

日本語で言うと「整頓された混沌」。

日本語だけでは意味不明ですが、少し解説したいと思います。

リバプールと言えばどんなプレーを思い浮かべますか?

みんな同じ答えが出たと思います。それはゲーゲン・プレッシングやストーミングのようなボールを奪うプレーです。

それらのプレーはどのような状況で生まれるかというと、相手にボールを奪われたとき、それを奪い返すため、リバプールは人数をかけていきます。

サッカーは本来ゾーンディフェンスのスポーツだと思います。しかしボールを奪いにいくとき、みんなゾーンから離れます。このときの状態をカオスと表現しています。

そしてリバプールはこのカオスを生み出すために、整頓された(洗練されたなどとも言い換えることが出来るかもしれません)プレーを積み重ねていきます。

それをチームとして積み重ねるために戦術的ピリオダイゼーションがあります。練習内容は監督が提唱するゲームプランに則るものである。そして練習は試合のためのものであり、試合で想定されるプレーを練習で行っていくのです。

その練習内容として9vs11の練習などがあるようです。余談ですがこの練習でジニのキープ力が上がった話が紹介されていました。

読んでいてこのカオスについてはさらに面白くて、相手チームが自分たちよりカオスになるなら、自分たちはどれだけカオスになっても構わない、そっちのほうが相手も混乱して得点しやすくなるから。これがゲーゲンプレッシングの一つの本質と知りました。

フィジカルコーチ:アンドレス・コルンマイヤー

今はコロナもあって悲惨ですが、リバプールってチームとして怪我が少ないと思いませんか?

少しマシにはなりましたが、毎年アーセナルはけが人が多い多いと言われている中、3トップは毎年50試合も出場するし、ファンダイク何試合出るねん!と思う毎年でしたが、本書を読んでその謎が解けました。

間違いなくフィジカルコーチ:コルンマイヤーのおかげです。

それを達成できているのは、負荷の個人差をマネージメントできるスペシャリストだからです。

選手によってかかった負荷や回復にかかる時間は異なります。そしてそれをマネジメントするのはかなり困難を極めるそうです。コルマイヤーは執筆した論文でも各個人に合わせたメニューの重要性を説いており、それを構築できるスペシャリストとして知られている。

リバプールがインテンシティの高いプレーができるのは、コルマイヤーが大きく貢献しているのは間違いなく、リバプールにくる前はハイケンスやグアルディオラのもと、バイエルンを支えており、強度の高いハイケンスのもと三冠を達成できたのも、彼のおかげである。

栄養コーチ:モナ・マネー

リバプールほどのビッククラブになると、世界中から選手が集まってきます。

実際にサラー(エジプト)、マネ(セネガル)、フィルミーノ、アリソン(ブラジル)、移籍しましたが南野(日本)などヨーロッパ以外からも選手がきます。

これを読んでそうだなと思ったんですが、国や宗教によって食べれる/食べれないものがあります。

チャンピオンズリーグ決勝前にサラーがラマダン(断食)をすると話題になりましたが、選手の背景によって何を食べるかを指導するかはとても難しいです。しかしそれをリバプールで担当しているのが、女性のモナ・マネーです。

彼女が導入しているサポートを二つ紹介します。

①:妻・パートナーへの栄養指導

サッカーチームってここまでやるんだなと思いました。たしかに別のチームですが、レバンドフスキの奥さんや宇佐美の奥さんは栄養学の資格をもっています。

リバプール、しかも女性からのアドバイスだと奥さんやパートナーの方も相談しやすい環境になるのかなと感じました。

②:ミルク→アーモンドミルク

これは僕もやってみたら、あまりにおいしかったので紹介しました。

おすすめはグリコの砂糖不使用のアーモンドミルクです。でもめっちゃ高いです:400円/本です、、、

ココアが好きなので無理のない範囲で続けます。

僕の話ですいません(笑)。栄養コーチは選手のバックグランドだけでなく、そのときのコンディションや怪我でもメニューを変えていきます。彼女とコルンマイヤーたちのおかげでリバプールは怪我の少ないチームに変わっていきました。

本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!本書ではリバプールを支える縁の下の力持ちを紹介しましたが、ラインダースの紹介でも少し書いたような「オーガナイズド・カオス」、もちろん現役選手たちも紹介されています。是非興味持った方は、下からポチってみてください!


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